VR映画 列(英題:RETSU (The Line))
本作は、国内的評価の高い映画作家・上村奈帆)と、VR映像プロデューサー石丸健二がタッグを組んで、人が流動的な社会やシステム、しがらみの中で自分自身を見失ってしまう葛藤や現代の課題を、VRの臨場感とインタラクティブ機能を最大限利用して表現した作品です。「列に並ぶ」という日常的な行為を人生になぞらえ、自らの立ち位置や生きる意味を問いかける哲学的かつ、誰もが身につまされる体験型コンテンツとなっています。
日本語版のキャスト陣には廣末哲万、杉野遥亮、木村文乃ら実力派俳優が集結し、味わい深い個性豊かなキャラクターたちを見事に演じています。
Steam:Coming Soon
【30秒予告】
【メイキング動画】
【あらすじ】
男はいつの間にか、奇妙な列に並んでいた。
先が見えず、最後尾も見えない。
男は、生物学者だった。いつの日か歴史的な発見をし、世界中から称賛されることを夢見て、猿に知性を見出す研究をしている。
男の前には、知らないビジネスマンに紫色のワンピースの女、自分と同じ作業着の若い男もいる。彼らのことを知っているような気もするが思い出せない。それはどうやらお互い様で、誰もが皆、自分がなぜこの列に並んでいるのかわからない。
競い合い、比べ合う社会の中で、私達はどう生きればいいのか。
そしてこの奇妙な列から、抜け出すことはできるのだろうか。
他人と比べることから逃れられない人間社会で、否応なしに生き方を問うてくる物語。
【ディレクターコメント(上村奈帆)】
私たちは「列」に並んでいる。
人間として生まれてきた以上だれも逃れられない。
「列」とは何か、「人間」とは何か。
荒涼とした大地を舞台に、答えの出ない問いを掘り下げる。
仮想現実とはまさに「列RETSU-The Line-」ではないだろうか。
【プロデューサーコメント(石丸健二)】
日本には「隣の芝生は青い」という言葉があります。他人の持っているものが、自分のものよりも良く見えてしまうという人間の心理を突いたことわざです。
多様な生き方や価値観が共有される現代において、なぜ私たちはなおも他人を羨み、「誰よりも幸せでありたい」と願ってしまうのか。
本作「列」では、そんな人間の業(ごう)や社会の本質に迫る体験を通じ、自分自身や社会を客観的に見つめ直すきっかけを提示します。



【「私」役:廣末哲万からのコメント】
「列」不条理な世界観のなかで誰しもが身に覚えのある内面に向き合わされ、ズブズブと沈んでゆく感覚は、スリリングな閉塞感と解放感が共存しているようでした。多くの皆様に体感して頂きたいです。あなたは今、何の列にならんでいますか?
【石井役:杉野遥亮からのコメント】
「列」を手に取った時、その時の自分の考えや思い、葛藤が深く表現されている作品だったので、読んでいて非常に面白く、この作品をVR化する意義や価値を強く実感しました。 このような素晴らしい作品に参加できたことは大きな喜びですし、映画祭をはじめとする華やかな舞台へ羽ばたいていくことにも喜びを感じています。 本当に面白い作品ですので、ぜひ皆さん体験してみてください!
【作品概要】
・作品名:『列』(英題:RETSU (The Line))
・上映時間:約30分
・ジャンル:VRアニメーション
・企画・制作:株式会社講談社VRラボ
・製作:株式会社講談社
・完成予定:2026年9月
・音声:日・英
・字幕:日・英・中(簡/繁)
【受賞歴】
Kaohsiung Film Festival 2026 – Official Selection
ART*VR International Competition – Official Selection
Red Movies – Official Selection
Ice Awards – Official Selection
【メインキャスト(日本語)】
私:廣末哲万
石井:杉野遥亮
亜美:木村文乃
鈴木:守川武尊
市役所職員:荻野晴朗
【メインキャスト(英語)】
私:高橋大輔
石井:深川和征
亜美:大南友希
鈴木:濱野大輝
市役所職員:盆子原康
【クレジット】
監督・脚本:上村奈帆
プロデューサー:石丸健二 永盛拓也(株式会社講談社)
エグゼクティブプロデューサー:野間省伸(株式会社講談社)
アニメーションディレクター:半崎信朗
ラインプロデューサー:鹿野由美子
音楽:富貴晴美
音響監督:大河原将

【上村奈帆監督について】
映画照明部の傍ら、脚本家を目指す。25歳の時に『蒼のざらざら』 が映画脚本の登竜門・城戸賞の最終選考にノミネートされ、以降オリジナル脚本でデビュー。現在は映画やドラマの脚本・監督を手掛ける。

【「私」役:廣末哲万について 】
高知県出身。俳優、映画監督。特技はキャッチボール。2000年に脚本家・高橋泉とともに映像ユニット「群青いろ」を結成。
出演・監督作品:
『14歳』 監督・出演(脚本 高橋泉)ロッテルダム国際映画祭・最優秀アジア映画賞 2008年文化庁芸術選奨新人賞
出演映画:
『ある朝スウプは』 (監督 高橋泉)
『凶悪』(監督 白石和×脚本 高橋泉)
『雨降って、ジ・エンド。』(監督 高橋泉)
『廃用身』(監督 吉田光希)
『ひみつきちのつくりかた』(監督 板橋知也)
出演ドラマ:
『大豆田とわ子と三人の元夫』
『探偵さんリュック開いてますよ』

【石井役:杉野遥亮について】
1995年千葉県生まれ。2015年FINEBOYS専属モデルオーディションでグランプリを獲得し芸能界デビュー。2017年公開の映画『キセキ ―あの日のソビトー』で俳優デビュー。2023年NHK大河『どうする家康』に出演、また、『ばらかもん』でゴールデンプライム帯初主演を飾る。2025年にはテレビ朝日系木曜ドラマ『しあわせな結婚』、映画『ストロベリームーン 余命半年の恋』に出演。また草彅剛らと臨んだ舞台『シッダールタ』でも好演を見せた。近年の作品には、映画『教場 Requiem』、ドラマ『ちるらん 新撰組鎮魂歌』がある。

【亜美役:木村文乃について 】
1987年10月19日生まれ、東京都出身。2006年、映画『アダン』で女優デビュー。連続テレビ小説『梅ちゃん先生』などに出演し、着実にキャリアを重ねる。
2014年にエランドール賞新人賞を受賞し、『マザー・ゲーム〜彼女たちの階級〜』で連続ドラマ初主演を果たす。大河ドラマ『麒麟がくる』、ドラマ『七人の秘書』シリーズ、映画『ザ・ファブル』シリーズなど、話題作に次々と出演。
2022年には主演映画『LOVE LIFE』がベネチア国際映画祭コンペティション部門に選出。
以降も『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(2023年)、Netflix映画『シティーハンター』(2024年)、ドラマ『スカイキャッスル』(2024年) などがある。
2025年には映画『でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男』『てっぺんの向こうにあなたがいる』が公開され 、WOWOWドラマ『I, KILL』、フジテレビ『愛の、がっこう。』では主演を務めた。

【原作・原作者について】
原作:中村文則『列』
講談社「群像」所載
2023年講談社より発刊
2024年に第77回野間文芸賞受賞
原作者について
1977年愛知県生まれ。福島大学卒業。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。04年『遮光』で野間文芸新人賞、05年『土の中の子供』で芥川賞、10年『掏摸<スリ>』で大江健三郎賞を受賞。『掏摸<スリ>』の英訳が米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」で2012年の年間ベスト10小説に選ばれる。14年、米国のDavid L. Goodis賞を受賞。16年『私の消滅』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞など。他の著書に『何もかも憂鬱な夜に』『去年の冬、きみと別れ』『教団X』『あなたが消えた夜に』『R帝国』『カード師』など多数。エッセイ集に『自由思考』、対談集に『自由対談』がある。
原作者コメント
「本当にすばらしい体験でした。小説のメッセージ性や面白い部分を凝縮しつつ、VR的な面白みが新たに加えられていて、見事な作品に仕上がっていました。得体のしれない場所や、始まりも終わりも見えない列の描写、キャラクターの造形も、イメージ通り過ぎてとても感動しました。この作品が世界にどう体験されていくのか、とても楽しみです。」